市中の山居
先日お引渡しさせて頂いた和食店
「建築の箱の中にもう一つ建築を建てる」
現場を視察した際に感じたことが偶然にも藤川と重なりました。
コンセプトは、現代の「市中の山居」
かつて、千利休などの茶人たちは、都会の生活のなかに自然に近い空間をつくることによって、理想の暮らしを仕立て、その対比を楽しみ、こころを解放していました。
そんな空間に習い、大都会の喧騒の中に、心を静かに落ち着かせる別世界を想像しました。
外露地から内露地へ、内露地から茶室(=店内)に入るように考えられた空間は、贅沢な余白を創りだす反面、店主の動線をよりコンパクトにする利点もあります。
「ここからは僕たちの番です」
そうおっしゃってくださった店主の気持ちがとても嬉しく思いました。
これからも施主と切磋琢磨できる信頼関係、期待を超えるようなものづくりができるよう頑張ります。